LMS RFP · 提案依頼書

LMSのRFPはどう書くか

提案書が互いに比較できないのは、候補ごとに違う問いを受け取っているからです。要求事項の1行ごとに要求レベル · 提出証跡 · 検証方法を固定すれば、「対応しています」という回答は無効になります。

60項目
要求仕様
8ステップ
RFP作成手順
5種
ベンダーに求める証跡
作成手順

LMS RFP 作成8ステップ

各ステップが、提案書の比較を壊す穴を1つずつふさぎます。

  1. 調達範囲を一文で確定する

    対象人数 · 運用期間 · 既存システムの扱い · 予算帯を1ページ目に。なければ提案の規模が候補ごとに変わります。
  2. 現行(As-Is)インベントリを添付する

    学習者数 · 連携システム · 保有コンテンツの形式と容量。なければ連携工数も移行費用も「別途協議」になります。
  3. 要求事項を必須 · 推奨 · 任意に分ける

    必須は未充足なら失格、推奨は配点、任意は加点。同じ重さで書けば、何も要求していないのと同じです。
  4. 提出証跡を文書名まで指定する

    何を出せば「対応」と認めるのかを発注者が先に書きます。認証書の原本 · 認証範囲のように文書名で。
  5. 検証方法を発注者が先に固定する

    デモ · 文書 · PoC · 4週間パイロット · 契約条項から項目ごとに1つ指定。候補が決めれば得意な場面しか見られません。
  6. 評価配点と失格ルールを公開する

    配点を隠せば価格だけの勝負になります。条件付き回答の扱いまで決めておけば、審査当日に揉めません。
  7. 費用は3年TCOの様式で受け取る

    1年分だけを比べると3年目に順位が入れ替わります。見積書の空欄は0円ではなく「未提示」として減点します。
  8. 契約終了条件を提案段階で要求する

    持ち出し形式 · スキーマ · 所要期間 · コンテンツの所有権。持ち出しサンプルを自ら開くところまでが検証です。

要求仕様60項目 — 必須32 · 推奨27 · 任意1

セキュリティ(46~53)の8項目と、費用 · 契約(58~60)の3項目はすべて必須です。全文はCSV、採点用の評価表は比較チェックリスト — 項目番号は同じです。

CSVをダウンロード 比較チェックリストを開く
検証

ベンダーに求める証跡5種

言葉では答えられない5項目です。右の形式で候補全社に求めてください。

LMS RFPでベンダーに求める証跡5種と、タッチクラスが提出する値
証跡要求する形式タッチクラスが提出する値
負荷テストの結果 結果値とテスト条件(ツール · シナリオ · 測定時点 · インフラ構成)。保証された常時収容量ではないことを明記 同時接続 18,000名の負荷テスト値(保証された常時収容量ではない)
単一顧客あたりの最大学習者数 単一顧客での最大値。導入顧客数の合計は認めない 単一顧客あたり最大 39,000名 · 金融17機関・累計約135,800名
無停止運用の期間 · 障害履歴 連続運用の期間、直近3年の障害履歴(発生日 · 影響範囲 · 復旧時間)、SLA AWS基盤 · 金融分野で5年間の無停止運用。SLAと障害履歴は契約段階で提供
委託先セキュリティ監査の実績 実施機関 · 年度 · 点数(または合否)と証跡資料 委託先セキュリティ監査 99.1点(2023年) · 個人情報の最小収集 · 損害賠償責任保険
認証機関での直接確認 認証書の原本 · 認証範囲 · 有効期限 · 事後審査の履歴。照会は発注者が自ら行う ISMS-P · ISO/IEC 27001 を保有 — isms-p.or.kr · iso.org · セキュリティ詳細
導入実績ではなく、導入後の実使用率を求めてください。タッチクラスを導入した韓国107社・35か月のログでは、非必須研修のMAU中央値は23%、下位25%は9%、上位25%は52%でした — LMS運用ベンチマーク
自社開示

タッチクラスが条件付きで回答する3項目

60項目のうち「充足」と答えない項目です。候補全社に同じ問いを投げてください。

要求事項35 · 推奨

スキルグラフに基づくキャリアパス連結

関心キーワードのキュレーションと推薦には対応します。職務-力量を構造化したスキルグラフは別途設計が必要です。

候補への問い: スキル体系は製品に内蔵されているのか、顧客が自ら作るのか。内蔵であれば、その出典と更新周期を求めてください。

要求事項43 · 必須

AI分析と高リスクHR判断の分離

AI推薦 · 分析の機能はあります。昇進 · 評価 · 報酬との分離は、顧客側のデータ利用ポリシー · 承認手順 · 監査体制が揃って初めて成立します。

候補への問い: 正しい回答は機能一覧ではなく、データの利用範囲を契約に明記するという一文です。

要求事項53 · 必須

キャプチャ防止 — iOSのOS制約

キャプチャログとマスキングには対応します。iOSではOSの特性上、完全遮断とは主張しません。製品の限界ではなく、プラットフォームのポリシーによる結果です。

候補への問い:「完全遮断」という回答が来たらOS別の対応範囲表を受け取り、実機でキャプチャを試してください。

FAQ

よくある質問

AI要求事項はこのRFPにどう入れますか?

一般の機能要求に混ぜず、別章として分離してください。「AI機能があるか」を1行で書くと、統制 · 証跡 · 費用構造が抜けたまま「対応しています」と返ってきます。その章の項目はAI統制要求8種にあります。

学習データの持ち出しはRFPのどこに書きますか?

連携の要求(54~55番)と契約終了の要求(60番)の両方に書きます。ベンダー固有のフォーマットにしか蓄積されないと、プラットフォームを変えた瞬間に数年分の学習履歴が失われます。相互運用標準(SCORM · xAPI · LTI · Open Badges)への対応範囲も明らかにさせてください。

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